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2023年が始まりました



 今年はどんな年になるでしょうか。誰もが幸せに暮らせる年になることを望みますが、 私が最も不安視しているのが、化学肥料の高騰です。1年前から比べると値上げの   スピードがとてつもなく速いのがとても気になります。このままでは農家が肥料を買えない事態に陥りかねません。


 メディアではあまり取り上げられませんが、化学肥料の高騰は私たちの生活に多大なる影響を及ぼします。日本の生産者の99%が化学肥料を使用しております。化学肥料がないと農産物が生産できないのが日本の農業の現状です。

 

 なぜ化学肥料がここまで高騰し続けているのには理由があります。日本の化学肥料の70%以上の輸入先が、ロシア、ウクライナを含めたバルト三国、そして中国です。ロシアとウクライナからの輸入は、戦争が続く限り難しいのは理解できます。中国も食糧事情はあまりよくないので、自国優先で輸出量は制限されてきます。これらのことを考えると輸入量の 増加はあまり見込めません。また化学肥料工場の新築も難しい状況のようです。その理由が国連が推奨する「SDGs」の影響です。CO2を排出するとされている化学肥料工場の 建設ができない状況が続いています。これらのことを考えると、今後化学肥料の価格は 値下がりすることは考えにくく、ますます高騰していくことが予想されます。


 化学肥料の高騰は野菜やお米の農産物の生産が難しくなるのは当然ですが、それだけに留まりません。畜産業界にも大打撃を与えます。化学肥料がないと、家畜の餌となる飼料が栽培できなくなるからです。牛肉、豚肉、鶏肉、牛乳などの乳製品、卵もこれから高騰していくことが予想されます。これからの食糧事情が深刻になりかねない状況が揃ってきたのが、とても気がかりです。

 

 国民を守る立場である政府や官僚が、これから起こるかもしれない「食糧危機」に対し、今までの農政のあり方を見ていると、具体的政策に解決するようなあまり期待できないのが私の感想です。政府が私たちを守ってくれると期待するのではなく、「自分たちのことは自分で守る」という姿勢が必要なってくるのかもしれません。


 ぷらっと農園での肥料は「緑肥」もしくは畑の周りの「雑草」です。私の畑では化学肥料は使用しないので、高騰に対する影響はほとんどありません。畑の外から肥料を持ち込むのではなく、農場内で循環しています。私たちのベースとしている「自然に寄り添う生き方」「自然に感謝する生き方」が、これからますます大事になってくるように感じています。  「自然にあるものを活かすこと」これを第一に考えております。


 今年のテーマは「自給自足を高めること」です。去年やめていた米づくりも再開する予定にしております。自家採取の種も増やしていきたいですし、大豆を多く栽培して、味噌や 醤油の加工もしていきたいと考えています。


 食糧危機はやってきてほしくはないのですが、食糧備蓄の準備だけは少しづつ進めていきたいと考えております。



2023年1月1日 初日の出 福江島 奥浦より




 


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